ウソ日記

ない。ある。

2005-03-01から1ヶ月間の記事一覧

サーキットの娘

「エスカルゴ。」「ゴ・・・、ゴンザレス。」「サーキットからのお知らせです。良い子のみんなは、危ないからコースの中に入らないようにしましょうね。路面が血糊等で濡れてしまうと、タイヤが滑りやすくなって運転手の人たちが困ってしまいますよ。」「子供…

小部屋

偉いなあ、と人を思いたい。最低そうしたい。 夏の炬燵はどうしたって寂しげだ。夏ミカンを転がす訳にも行かない。転がす場所が無いからだ。台の上から床の上からゴミで埋もれている。乾いたアイスのカップ、割り箸が入ったままのカップ麺のカップ、本だった…

川のこと

僕も、あとで行くから。 牛乳パックで出来た船でした。プールではそれなりに大丈夫ではありますが、川を下るとなると話は別です。橋桁付近の、カシミール渦からフローレンス・小林渦にちょうど移行する領域に巻き込まれでもしたら一瞬でバラバラにされる恐れ…

節度ある自爆

節度ある自爆というのはWeb上の日記に欠かせないものです。他人の日記を読むという行為は、たとえ対象が公開されているものであったとしてもピーピングトム的な欲求が割と大きな駆動力となっている訳ですが、いわゆる自爆という体裁で書かれた文章はその…

なんと言うか、「一緒にダメになろうよ」的トークを繰りかえしてしまった気がするのですが、それは純粋に気のせいであって欲しいものです。無理ですか。その手の破滅的なダメ癒しの物語に対する欲求は強いのですが、やはり現実には恐怖がつきまといます。何…

胃のあたりが痛いあたりあたったのは目目は広がり無い腕を噛む歯。歯槽膿漏だと言われればへこみもしますか?当たり前のことだけど体は僕のものじゃない。僕は体に乗せてもらっているだけだ。感謝しなさい。椅子が無くて誰もいない。足がない。顔がない。あ…

ナリタ

反対側のナットがきちんと木を噛んでいてくれないので、ドライバーだけではネジが緩んでくれない。ペンチで掴んでいてもらう。ナリタ君はまだ若い。今年でようやく20だ。「今度の13Cはけっこう手間かかりそうですね。」「そうだな。」 俺達の仕事は、二…

ロボット

「ロケットです。」「ロケットかあ。」「布団にもなります。」「布団にもかあ。」「愛してます。」「愛してるのかあ。」 ロボットはきれいだ。

歌だ。 歌ったら楽しかった。そのことだけを支えに今日まで生きてきた。最近どうもおかしくなった。歌がいなくなってしまった。「朝、昼、夜のどれが好き?」 僕は夜だ。君は昼だ。明日僕が出会う人はきっと朝だ。朝が好きな人と出会うのは苦痛だ。苦痛すぎて…

カトー

石を組んで家を作る。隙間には泥炭を詰めて。高地の寒さに耐えるために。冬の間、山羊や竜たちの餌となる草を、刈り集めておかなければ。ローマ帝国の長城の残骸から、手ごろな石を抜いて運ぶ。ラテン語の碑文が、なつかしさを呼び起こしてくれる。書物は1…

白緑

いい気分。嬉しさ。明日。墓。 足が出た。楽になる。外は、暖かい。太陽がゆるゆる。ゆらゆらと。待て。山。そこにいますから。山のてっぺんにいますから。笹が生えていた。笹がいっぱいだった。お墓があった。むかしむかしの。1000年くらいの。苔が生え…

「あの飴を手に入れたいの。」 隣の病院は樫茅という内科医が一人で切り盛りしている。まだ若い。30を少し過ぎたぐらいだ。キヅタをコンクリートに這わせた外観は、フリの客が入りづらくはないのかと心配になる。彼自身は気さくでいい人柄なのだけど。 例…

靴流し

昨日、ビニール袋詰めの26足の靴を、川に流しに行った。25時頃だったから日付的には今日なのか。家の近くに架かっているのは片側一車線のトラス橋で、すぐ下流に新しいバイパスの吊り橋が出来たため車通りはほとんどない。橋の長さは453m。橋桁のほ…

ウウペグ

アフリカ マンモスアフリカ 岡田アフリカ ニルギリアフリカ 岡田タクラマカン マンモスタクラマカン 岡田タクラマカン マンモスタクラマカン ラカンラカン ダラカンラカン ダ岡田ラカン テデスコラカンだ。岡田

大魔人

+と−を合わせたら、すごいことになった。煙がもくもくと出て、大魔人が現れた。「おはよう」 と私は言った。ついうっかりだ。うっかりでなければ大魔人に「おはよう」なんて言うはずがない。気持ちのよい朝の研究室だったのだ。まあ私は徹夜明けだったのだ…

草原

木が二つきりしか立っていない草原があって、そこに生えている草はガラスの様にするどく固い葉を持ってるイネ科の多年草だけだ。草原全体がまるで常に秋であるかのように、黄色く染まっている。その茂みには、野生の牛でさえ入るとただではすまない。まして…

眠る時

おやすみなさい。

マンゴープリン

マンゴープリンをうっかり二日続けて食べてしまうことって悲しくないですか? 牛乳ミルクとつい言ってしまったときよりも。それはさておき。 さておいたところでなにか話すことがあるとでも?

飯田

名古屋が寒いんですがどうしましょうか。体感的にはこの冬一番です。暑いぐらいの日が続いた後ですからね。キクユの民も真っ青です。どんな比喩ですか。 土日は飯田に帰っておりまして、アコーディオンカーテンの製作会議兼飲みに参加してまいりました。どこ…

安心

耳かきをしてもらうのが好きだ。けして、その耳を掻いている棒を、全力で、脳に達するほど突っ込まれたりしないのだ、という信頼に身を任せている感覚が好きだ。膝で、人の手に生死を委ねている感覚が好きだ。腹を触られたりするときに感じるうれしさも同じ…

ネズミ

オゾンと洗浄用のシンナーが肺を焼く。 ドレスデンの重工業地帯に住むカヤネズミである僕は今夜、内径28mmの排水パイプの中をくぐって敷地の外に出る。オリーブの錆び止めペンキが剥がれて、中の鉄鋼が腐っている。 もうじき、取り壊されるのだ。ウーイ…

敗北感

ご飯のパックを買わねばならないあの敗北感、田舎出の人なら分かってくれるでしょ?

ぴこぴこ

ノーテンキだからさあ、彼。加速。加速加速。積み重ねる言葉の密度をさらに上げろ。テンションが必要だ?泡だて器と篩は必須だね。包丁なんていらない。出汁の恐怖。出汁シティー。圧縮。圧縮。Del

寿司

「さすがにそれはないな。」「そうかな。」「プラスチックのパックに入ったままの4個298円のコハダの寿司に添えつけの醤油をかけ、まるでそれをフレンチフライか何かの様にぱくつきながら小雨の降る下北沢を散策するというのはありえないな。」「いやい…

砂クラゲのポチに乗って、天山北路を行く。1977年3月7日の今日はウェルズの50回忌だ。人民解放軍が三角トカゲと戦ってるのはここから北東に約250kmはなれたところで、全滅したソビエトの戦車隊の残骸に隠れながらのゲリラ戦を展開している。ど…

生きていた

「コノドント。」 それが生きている。「キシタシ。」 それが生きている。「デキシルドシア。」 生きている。「シノーペ。」 生きていた。 今日から明日まで休みだ。休みの日には眠る。生きていたものたちは生きているものたちに薄く身体を伸ばして紫外線を遮…

日曜の午後

張栩さんてかっこいいですよね、とついうっかり言ってしまいます。最近NHKの囲碁をよく見るのですが、趙 善津さんの酔っ払いか!?と思うような解説を見たときにはスゲえと思いました。解説では他にも武宮さんとか好きです。武宮さんは打ち筋が割と独特で…

砂浜

砂浜で一組の男女が笑いながら追いかけっこをしているという情景は、古来より人々の集合意識の中で脈々と受け継がれてきましたが、そのときの男の台詞、「待てよ〜、○○○〜。」の○○○に入る名前って皆さん何ですか? 僕はキャサリンです。アンやマリアだといま…

フリップフロップ・フリークエンス

「同期して、また。」 と、彼女が言った。 心拍数を合わせるのは簡単だ。合わせた周期のフリップフロップを通してノイズを飛ばす。純化した快楽が流れ込んでくる。流れ込んでいく。ただ、これでも満足できない人はいる。身体の他の周波数も同期させ、より強…

オムニポータル・オブリガル

「燐光のみ遠くにまた近くに現れ出でては我を慰める。海舟の野に叛気滅濫せしは津に見え悠と為すが如し。そは基らん、誰が汝を空功の身に委ね、似つに節して其の駿対を授けようとは。是し彼の崎枯れを逃すはこれ易化に? 先じて法せば譲らざるなり。」 暗い…