「コノドント。」
それが生きている。
「キシタシ。」
それが生きている。
「デキシルドシア。」
生きている。
「シノーペ。」
生きていた。
今日から明日まで休みだ。休みの日には眠る。生きていたものたちは生きているものたちに薄く身体を伸ばして紫外線を遮ってくれる。日が射す。淡い青紫の影がそれだ。たまにいくつかの塊が雲の様に見えるときもあるけれど、ジェット機の音をそれは嫌うから。すぐに別れて空に溶け込む。もっと遠くの海の方では、何千もの群体がさらに集まって、積乱雲の様に見えるという。
「ここ、ここ。」
「ここ、ここ。」
交しながら穏やかに揺れる。
「あれ、あの。」
「あれ、その。」
ゆったりと降りていく。