ウソ日記

ない。ある。

夢の話。穴の街。

 走って家に帰る。いつも見るシリーズの夢の、実家周りの地理。丘陵地帯で、実家の1kmほど西には細長い形の湖がある。湖というか、南北に走る川の一部が膨らんだ形というか。幅はだいたい1km弱ぐらい。長さは5kmほど。湖の北部には流れ込む支流がいくつかあって、複雑で深い渓谷やシンクホール的な地形を形作っている箇所がある。今日はその辺でのお話。
 北の方から走っていくと、線路と道がまじわり、小川が走っていて近道しようと鉄道橋を通ろうとすると電車が来る。危ないね。地図を見ず、取りえず南へ進めば家につくだろうと適当に走っていたけど、どうやらちょっと道を間違えたらしい。この道は、東の山脈の方へ登っていく道だ。集落でちょっと息をつく。ちょっと不思議な形の集落で、結構深い円形のシンクホールの周囲から楼閣を作るように張り出して発展しているっぽい。コンクリートの基壇をちょっと降りて村営の運動場っぽいところに行くと、周りが緑のネットで落ちないようにしてある。淵まで行って下を覗き込むと、穴の底にも壁面にもきっちっりと家が並んでいて、どれもみんなみすぼらしくないというカッチリと規格化された戸建てで所々複数回建ての集合住宅なんかもあるけど、どれもみんな廃墟だ。なんだこれ。
 バトルホビーマンガの文脈で仲良くなった子たちと、穴の底に降りてみる。苔と黴の匂い。突然ピンクのノイズが画面に走って、友達が倒れる。3人称視点。昔はこのピットホールの中の集落が先にあったのだけど、水害を避けるための山の手としてピットホール上の集落が発展して下の集落はますます日影になり、多くの人が山の手に移っていったけど理由があってそっちに移れなかった、移らなかった人たちもまだ多くいて、そしてあの洪水の日。回想シーンで、犠牲者の死ぬ直前のシーンが一グループづつ。子供を対象としたアニメのどこか明るい柔らかい絵柄で。大雨とかの前触れもなく、いきなり水が来る。ホビーアニメの主人公チームの男女。キャッキャと遊んでいるところに水が来てなんかクール系の仲間が空からフェニックス的な炎でそっちからの水は食い止めて、「やったか!?」ってなったけど別方向からの水であっさり流される。ほかの部屋から人が去った集合住宅でまだ残っている、小さい子供のいる家族。ベランダを広く使って雄吾はあんを食べているところに水が来る。酒で酔って交番に保護されているおじさんと胸が大きい婦警さん。わりと知り合いっぽくて次やったら拘置所だか送検だか、とにかく怒るぜ? って地口をたたいている。水が来て一度は逃げるけれど、通路の先を見て婦警さんが一つ言わないといけないことがあると言う。「私たちは死ぬ」 流される。
 そうやって、被害者全員分の死にざまがこれから詳しく描かれると予告される。