ウソ日記

ない。ある。

ここのこと

 ためしにいくつか書いてみる。ここはどういうところなんだろう。

・あああああああああ、と、Aを押すと連なる。
・BはBBBBBBBBだ。
・効果音がない。ないと寂しいものなのだなと思う。
・ときたま草が生えてくる。草を刈るとミミズが出てくる。
・ミミズおいしい。

 たとえるならば学校の教室みたいなもので、僕たちがそこで何をしているかと言えば延々と朗読をして、喉から湧き出るスイミーたちの嘆きをストーブの上の薬缶のしゅんしゅん鳴る音と関連付けたりしたくなるけれど、スイミーを朗読するのは決まって夏の終わりだ。半端な白さの天井の合板の、反響を抑制するあの構造が虫の巣食った穴のように見えて、僕は食欲を失くしたりした。詠唱されたスイミーたちはその穴の一つ一つに染み付いて、今でも僕たちのことを笑っているのだろう。

・エビがいる。
・明日はお休みの日だ。帆を揚げて、出航しよう。
・CCCCCCCCCCCCCCCCCCだった。やっぱり。