ウソ日記

ない。ある。

草・たかい道

3杯のジュース
苛性ソーダ


泥土と砂を練り合わせて、隙間を塞ぐ。
屋根は難破船の甲板。

その難破船の船倉に人懐こいモンスターが入っている。
「くらやみのしょくしゅ」
「むすうのめ」
そんな属性の。
苛性ソーダをあげてみる。
おいしそうに食べる。

王族たちの宴
それに使われるような食器。
燭台。
村の事情通を通してそれらは市に捌かれ、
僕らは来期の種籾と羊とヤギと
それからちょっとしたご馳走にありつく。

フリゲートに乗った影の男たち。
踊る死。踊れ。
踊りの速さにつきまとわれて、踊りの速さをモノにして、僕らの一部は生き延びる。
事情通がネコババしていた幾枚かの金貨。
それとあと、あいつだけが、いま僕の持つ全てのもの。
土地という基盤を刈られるのは、嫌なこと。

高い城壁。投げられた本。小石、ウソヒビ
あいつの一部を食べて、知ることを知る。
知り方の抜け道を知る。

プラムワイン
タルト
コショウのたね

中庭に育った木の皮を煎じて飲ませる。