ウソ日記

ない。ある。

司令室の隣の待機所

 テーブルの上に箸立て。箸が七本。急須、茶碗、コゴミを胡麻で和えたの。アイシンのプロープ、非電解質の電位。コクゾウムシたちを除ける芳香成分の染み付いたパッチが入っていた、封が破かれておいてある。ゴミ入れに捨てればいいのに。垂れ下がるイエロー、レッドにものを言う。「ごめんなさいね、僕のせいでこうなってしまって」

 ブラナリア菌群の侵入によって、彼らは彼らの好きなものになってしまった。いや、正確には彼らの好きなものになった夢を見続けていた。いや、本当に本当の所はどうなんだろう。レッドとイエローは今ちゃんと会話できているんだけど、椅子から垂れ下がったカレーが声を出すなんてこと、出来るのかな。と、オレンジは考えた。あと私、イエローとなんか色被ってるよね。まあピンクはピンクでレッドと被ってるかんじだけど。

 外回りの芳彦……、違う、仕事中。ブルーだけ、この状態を免れている。私はなぜかブラスター。そんなに自分が武器フェチだとは知らなかった。オレンジはハヤシライス。つーか本当にキャラ被り過ぎ。双子か? うざい。レッドはワイセツ過ぎて見てらんない。ピンクはいつも思考を独り言として呟いてしまうけど、周りはまあ聞いていない。