ウソ日記

ない。ある。

矮惑星のこと

 さて、冥王星が惑星から降格されるきっかけを作った、エッジワース=カイパー・ベルトおよびそれ以遠のそれなり大きな諸天体ですが、彼らにはいろんな民族の創世神話にまつわる名前がつけられることになっているようです。分かりやすい所だとカオス、ギリシャですね。10番惑星だと騒がれたクワオアーだセドナだはアメリカ先住民系の名前だといいます。こうなると国粋主義者的にはまだ名前の確定していない2003EL61や2003UB313、あるいは現在はまだ発見されていないがこれからも続々と発見されるであろう直径1000km級の天体にアマテラスやイザナミ・イザナキを期待すべきなのかもしれませんが残念、すでにそのあたりは使われてしまっています。大きさもまともに分かってないようなプチ小惑星に。・・・・・・冥王星以遠にそんなパッとした天体群が残ってるんだと分かってたら、あわてて有名どころを使っちゃったりはしなかったでしょうにね。まあそれはおそらくどこの国でも一緒なんでしょうけども。たとえば中国でも女媧とかはもうアウトです。残念。

 というわけで惑星科学系の天文学者らは現在、いそいでマイナー神話を勉強中なんです。やっぱり自分らの発見した星にはそれなり意味のある由来の名前をつけてやりたいものですしね。アリゾナ大の某研究室では10月から、世界の絶滅危惧民族を招いてのセミナーをやったりするのだとか。それらの生き残りの方々と一晩中焚き火を囲んでその神話を語ってもらい、まだ手垢のついてないネタを採集するといいます。第一弾はレクェセン人(レック)。