ウソ日記

ない。ある。

スキート

 アメリカさんの戦闘機が2機、並んで飛んでいく。一機からもう一機へと、突然に火が伸びて、一機はバランスを失う。その機体は大回りで高度を失いつつ、どこかへ飛んでったように思ったのだけれど、不幸な感覚はそのとおりになり、こちらに向かってきて「やり過ごしてくれればいいな」と思った僕らの頭上を通り過ぎた瞬間に失速した。崖の下の竹やぶに向かってジャンプするよう、考える前の体の動きがあった。そういう動きというのはとても利己的なもので、従姉妹と弟に何を言う間もなかった。3.5m下の地面と竹の落ち葉と腐った竹の幹の混合物に転がった。燃焼が空気を押しのけて、バラバラと何かが降ってきた。

「ここから星が動くのが見えるよ。」
 お地蔵さんが一つだけ置いてある、その頂点から二人で見た。2つの星が並んで、北西の方向に向かって降りていく。同じような星のペアが、少なくとも六組はある。五年前からの話。

 橋の上から怪獣たちを見た。トラスの向こうに目があった。すぐ近くだ。カヤが剥がしたカーボンマットを持っていて、それを怪獣たちにやった。怪獣たちを飼っていた宇宙人たちは、アメリカの大統領が乗る戦闘機とコンピューターウイルスにやられてみんな死んでしまっていた。怪獣たちはまだそれを知らずに、宇宙人たちを探しているんじゃないかと思った。山の向こうに核が落ちた。

 査察団の皆さんに嘲笑われた。みんな、海の家ではカレーライスを食べる。