ウソ日記

ない。ある。

適当な日々には適当な夏を

 夏の匂いをひとつ挙げろと言われれば、個人的には学校の水泳の水着の匂いなのですが、要するにそれは今現在の生活に当てはめると洗ってから洗濯機の中に一日おいてある服の匂いと同義であり、つまり部屋干しの匂いはこれで消臭OK洗剤のCMであっさり雲散霧消させられる類いのものなんだなあと最近気がつきました。そうやって思い出をひとつづつ潰しながら未来へと歩みを進めるのが正しい人のあり方なのでしょうね、と後輩達に言ったらそこの声音をもっとひきつらせぎみに、と演技指導をされました。別にいいけど。500ml紙パック飲料の季節限定商品は、それが商魂の正しすぎる発露に過ぎないと知りつつもどうしても買ってしまいます。なぜかと問われるならば、きっと、懐かしいから、と答えます。そんなものばかり飲んで部室でうだうだしていた、ほんの数年前の日々が。