コロッケ儀式に
「何かぐずぐずとしたものを書いてみたら?」と人に言われました。最初の言葉が出てきました。
「頭を抱えただけで隣のヘイトが飛んでこない、というはずはないのだけれど」
ぐずぐずしていますか?
さて、さようならを言う前にしておかなければならないのがコロッケ作りです。隣のおばさんは養豚農家で、いつも豚ン家のおばさんと呼ばれていました。彼女が得意だったのが、肉を入れない、ジャガイモとタマネギだけのコロッケでした。黒胡椒と焦がしたニンニクが入っていました。いつも多く作って、僕の家にも分けてくれるのです。
100個作ります。それなりの準備が必要です。面倒くさいですか? しかし、これを作らないとさようならは言えません。さようならを言うのをやめにしてもいいですよ? どうします? 本当のことを言うならば、僕はあまりあなたにさようならを言って欲しくはありません。しょうがないんですけどね、こんなことを言っても。
全部揚がりましたか? 揚がったら屋根に上ってください。そしてコロッケを50個食べてください。そして残りの50個を、虚仮脅しの鵬達に全部喰わせるのです。最後に三回手を叩いて、言うのです。さようなら。
さようなら。また会えるといいですね。