ウソ日記

ない。ある。

眠気

 バスから降りたとたんにものすごい眠気に襲われて、僕は荷物を抱えて壁に寄りかかりました。勝手に閉じた目を開けようとすると、頭を殴られたようにふらつきました。僕は座り込んで、この猛烈な眠気が治まるまでじっとしていようと思いました。
 コンクリートの壁は冷たくて、バスセンターの中には外の暑さは入ってきていません。何台ものバスが停まって、人が大勢降りてきます。外の線路の電車の振動が、背中から伝わってきます。目をつぶっているから分からないのですが、多分降りていく人は、僕のことを不信がって見ているのでしょう。人の音がしなくなると落ち着きます。

 永峰さんが、横浜へ行くという話を聞きました。