ウソ日記

ない。ある。

サケジザケ

 今、素材屋で飲んでいるんですが、木曽路、いいですね! 長野の地酒。最安の日本酒として提供されているんですが値段に見合わない、……いや、むしろ値段にきちんと見合った軽やかさ。安いポン酒に特有の無駄な甘味や無駄な旨味がありません。もう一合、といきたいところです。

 さて、僕も長野県人なわけですが、僕にとっての地酒は喜久水です。「喜久水飲む人好きだなあ」の喜久水。最近の猿倉の泉だとかの高級酒は知りませんが、僕にとっての喜久水は祭の酒。おたぐりやおむすびと一緒にでてきた、甘ったるくて妙な旨味のある、小学生だか中学生だか高校生の頃飲んだ、茶碗に入ってる祭の酒。あ、おたぐりってのは馬のモツ煮です。ウンコ臭くって最高! 閑話休題

 安酒には安酒の美学があるのですよね。紙巻きには紙巻きの美学があるように。

 歴史的には逆か。

 神輿を担ぐんです。雪洞を振る人に憧れました。すぐ下の部落は大人神輿でさえ勇者シリーズライクなロボのモチーフ。中高生のころは馬鹿にしましたが、いま現在の感想としましては正しいよね、と。お父さん方の思い、子供と、そして自分達に宛てた思い。祭の神輿はやっぱりカミサマの姿を模すべきものなんです。超絶なるもの、自分より強いもの。自分らの信じるカミサマでなければ意味が無い。

 重く飲みたい時には重い酒を飲む。味的にも値段的にも。

 喜久水とおにぎりって合うんですね。喜久水の駄目なところをおにぎりが、塩握りがベストですが、いいカウンターで入る、地産地消は馬鹿にできません。