パーマン

　手や足先が冷たくなっている。きっとこの２日、何もモノを食べていないからだ。耳がキーンとする。大胸筋がなぜか痙攣する。ウラジオストックからの便りは来ない。カニのお土産、もう時季じゃないけれど。

　パーマンの話を最後にした。パーマンはえらく無用心だ。ばれたら動物にされちゃうかもしれないわりに緊張感が全然ない。動物にされちゃうってペナルティだったっけ。いやそこら辺はちょっと記憶あいまいだけれど。そういう話。そういう話を最後にしたんだったと思う。何でそういう話になったんだ、ラジオを見ても思い出せない。あたりまえだ、そう気付くのに１０秒くらいかかった。脳に糖分が回ってない。なぜラジオを見て思い出せるという思考にいたったんだ、そう、何も食べてないから錯乱したのか。ぐるぐると、ぐるぐると。お腹が減っているという感じはあまりしない。あのときももしかしたらそうだったっけ。だからパーマンの話なんかしてしまったんだっけ。

　とりあえず履物を履いて外へ出た。コンビニでおにぎりとサンドイッチを買う。朝の通学の高校生たちが、店の外、店の中、ぞろぞろといる。結構いろいろ買ってる。遠くから通学組は朝飯取ってないのかな、それとも昼飯用かな。どっちにしろ、いくらか食べ物をお腹の中に入れて、ちょっと寝よう。