ウソ日記

ない。ある。

じゃがいものようなもの

 五臓六腑に染み渡るサーモンズ氏の胃液にまみれて私は、赤い提灯と青い提灯を探した。アンドロギュノスの神は擬態とチルブを繰り返している。融薬がかなでる、弁当は眇のスープを排し、加藤はその命に自らを払う。
 大門から小門に入り、漿膜を経てナボロスカヤへ向かう。クルップとその人、オロシャの民よ、帽子の女よ、影の滋賀人よ、出てこい、お前のために。お前が生まれ、育ち、そして愛した大地のために。桜色の白炭よ、スイカズラの雛菊よ、犠牲を意味するために作られた言語に言葉を示せ。すなわち

「じゃがいものようなもの」

 ありがとう、ようやく落ち着きました。また頑張れそうです。
 拾いものをしました。何だかごつごつしていて、所々におへそみたいなくぼみがあります。大きさはげんこつぐらいで、どうやら何か植物の球根のようです。

 何だろう、これ。