ウソ日記

ない。ある。

タラコ

 タラコを食べに山形に行きました。タラコといえば博多!! ・・・というイメージがありますが、博多にあるのは明太子です。本物のタラコというのは山形にあるのです。

 山形の山地に自生しているオドリギの根元に、本物のタラコは生えてきます。秋、雨が降った次の日にはオドリギの落ち葉を分けて、その包嚢が顔を出します。その日の内に収穫しないとすぐに卵を撒き散らして腐ってしまうので、この時期というのは山形の山村農家は一家総出で山を歩きます。そのために小学校の秋休みもあったほどです。収穫したタラコはその場で塩漬けにします。
 タラコというのが一体なんであるかというのは、世間ではあまりきちんとは知られていません。最も多い誤解の一つが、キノコの仲間だというものです。確かにタラコは木に寄生し、秋に繁殖のための器官を成形し増すが、菌類ではけしてありません。それよりはどちらかといえば、「魚の卵である」というこれまた一部で流布されている都市伝説の方が実相に近いのです。タラコは疑菌動物門総束類地尾目に属します。

 プチプチした食感はご飯にとてもよく合います。