ウソ日記

ない。ある。

ラララの子

「信じてください。」

 ラララの子が勘違い革命を起こした。勘違い革命とは勘違いによる大革命だ。そして失敗した。まだ感違いさせているのは歌のようなものだ。歌は人を勘違いさせてラララの子を脅かした。待て、それは勘違いだ。ラララの子が脅かされたのではない。ラララの子はいつも勘違いばかりしていたのだ。そんな子だった。ラララの子は。
 ババロッティのオペラが町中で聞こえる。スピーカーが喋る。ババロッティはキリギリス音楽を作り皆に幸せを分け与えたと。ラララの子はそんな喋りを聞いて育った。そして自分も皆を幸せにしたいと思った。ラララの子の使ったのはババロッティのしあわせの歌だった。
 
「ドレイン2時にシシャまで行くよ?」
「きた、きた、きた!!!!」
「あれは飛行船?空を飛んでる。」
「蛸だ蛸だ大きな蛸だ!!」

 朝がきて元通りになった。ラララの子も元通りになった。お母さんのためにご飯を作った。